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まつむらだいき-松村大貴


まつむらだいき-松村大貴
  • 松村大貴(26)被告
  • 川口市元職員


川口飲酒ひき逃げ 元市職員に懲役10年、地裁「悪質さ際立つ」

埼玉新聞 1月30日(金)0時8分配信

 昨年7月、川口市でミニバイクの女性が乗用車に約1・3キロ引きずられ死亡したひき逃げ事件で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた、川口市源左衛門新田、元川口市職員の無職松村大貴被告(26)=懲戒免職=の裁判員裁判の判決公判が29日、さいたま地裁で開かれ、河本雅也裁判長は懲役10年(求刑・懲役15年)を言い渡した。

 判決は、松村被告が運転前に約5時間にわたり焼酎の水割りなどを大量に飲酒して、急発進や蛇行運転を繰り返し、時速約55キロで車を走行させ、ミニバイクに衝突したと起訴内容を認定した。

 河本裁判長は量刑理由で、松村被告が飲酒運転を隠すため、事故後に公衆浴場に行ったことなどを重視。「被告人は被害者の容体を顧みることなく、自己保身に汲々(きゅうきゅう)としており、悪質さは際立っている」と厳しく指摘した。一方で「飲酒運転の常習性や計画性は認められず、反省している」とした。

 判決によると、松村被告は昨年7月12日午後10時ごろ、飲酒して運転が困難な状態で、川口市安行領根岸の県道を乗用車で走行。信号待ちで止まっていた同市北園町、飲食店アルバイト井口宣子さん=当時(65)=のミニバイクと、男性=当時(44)=の乗用車に追突。井口さんを約1・3キロ引きずって骨盤骨折などで死亡させ、男性に約2週間のけがを負わせた上、救護や警察への通報を行わずに逃走した。