たかはしこうぞう-高橋興三
- 高橋興三
- シャープ
- 苦しい立場にいるのは何となく分かるが、国を売ってはいけない。魂を売ってはいけない。日本の資産なのだから。高橋興三がやっていいのは国民に返すことだけだ。
- 台湾ハイホンはいずれ中国に飲み込まれるのだから、敵対的な中国に身売りするのと同じことだ。
/
- この男はどうしようもない最低の経営者だ。自分自身のご都合だけを優先させているのだろう。恥知らず。シャープが何処にくっ付こうがこの男のスペースはない。おそらく誰からも軽蔑されているだろう。不実不遜の男だ。
http://www.sankei.com/west/news/160324/wst1603240002-n1.html
2016.3.24 15:00
【経済裏読み】
創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか
(1/4ページ)
社長就任前に経営信条を報道陣に見せる高橋興三氏
いたずらに規模のみを追わず-。経営再建中のシャープは創業者、早川徳次氏の言葉をもとにした経営理念でこう戒める。高橋興三社長は「創業者精神の伝道師」を自認してきたが、おそらくラストチャンスだった新中期経営計画を発表した昨年5月の段階で、売上高の“規模”で「3兆円企業」の維持を優先し、不振の原因の液晶事業の切り離しを拒否した。日々悪化する業績にすぐに「液晶さえなければ…」と社外分社の検討を始めたが、情勢はときすでに遅し。理念に背いて規模にこだわったことで自主再建の道を閉ざした。(松岡達郎)
病巣摘出を拒否
「売上高全体の3分の1を占める液晶をなくしたら中期経営計画(の業績)が成り立たない」
昨年5月、液晶事業の不振などの影響で破綻した旧中期経営計画に代わる計画を発表した会見で、高橋社長は、液晶の社外分社化などをきっぱり否定した。
いわば「売上高3兆円企業」の規模を前提とした業績目標を維持するため、業績悪化の原因といえども売上高が1兆円近くあった液晶の摘出を拒否した。関係者は「あの時点でも売上高だけでなく、利益も液晶で稼ぐ構造を変える決断ができなかった」と指摘する。
関係者によると、昨春に再び経営危機が表面化して以降、主力取引銀行は、好不調の波が激しく業績の不安定要因となっていた液晶事業の本体から切り離すことを要求していた。シャープは、液晶を含めた事業を社内カンパニーに再編することを柱とする中期経営計画で、液晶について「将来の分社化を視野に入れる」と記述することで合意していたが、発表直前にこの部分を削除したという。
/
http://www.sankei.com/west/news/160324/wst1603240002-n2.html
2016.3.24 15:00
【経済裏読み】
創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか
(2/4ページ)
土壇場の翻意は、主力取引銀行側は「支援の前提が崩れた」と強い不満を招くことになった。
3兆円の呪縛
もともとシャープは経営理念の冒頭で「いたずらに規模のみを追わず…」と記す通り「身の丈経営」が信条だった。
変化したのは、液晶事業の躍進で家電の勝ち組に位置付けられてからだ。ブラウン管を自社生産できなかったシャープは、かつてテレビ事業で存在感が薄かったが、電卓の表示装置として世界で初めて実用化した液晶の高画質化に成功したことで成長軌道に乗った。ある幹部は「テレビの心臓部を自社生産できなかった二流意識が液晶開発で変わった」と振りかえる。
昭和60年ごろには数十億円規模だった液晶事業の売上高は伸び続け、平成19年3月期には1兆円を超えるまで成長。このとき、ついに全体の売上高が3兆円を超えた。19年3月、液晶事業の拡大路線を推進した町田勝彦氏は片山幹雄氏(現日本電産副会長)に社長を引き継ぐことを発表。このタイミングの交代について「売上高が3兆円を超える見通しになるなど区切りがついた」と力を込めた。
19年8月には、会長に退いた町田氏が大阪商工会議所副会頭に就任し、会見で「これまで身の程をわきまえた経営をしてきたが、売上高3兆円を超えて社会貢献は当り前になった」と胸を張った。
いつしか、シャープ経営陣から建前以外で「身の丈経営」「規模を追わず」という言葉を聞くことがなくなった。
理念に背いた
「全部正しい。すばらしい創業の精神があったのに…」
/
http://www.sankei.com/west/news/160324/wst1603240002-n3.html
2016.3.24 15:00
【経済裏読み】
創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか
(3/4ページ)
25年6月に就任した高橋社長は、かつて「新生シャープはどういう会社か」と問われ、経営理念を示してこう唇をかんだ。
巨費を投じて世界最大規模の生産能力を備えたところで、リーマン・ショック後の景気減速と円高の影響で需要が激減し、大量の在庫を積み上げる結果を招いた。高橋社長は、こうして巨額赤字と経営危機を招いた過去の経営との決別を宣言し、「いたずらに規模のみを追わず」とはじまる経営理念を順守する原点回帰を掲げた。
同時に、経営トップの判断に意見しない上意下達の強すぎる企業風土が経営危機の背景にあると判断。過去にあったものを「けったいな文化」として改革に着手した。社員が指示を待たずに自分で判断する意識改革や国内の工場や営業所訪問での社員とのコミュニケーションに熱を入れ、フラットな職場づくりに注力した。
ところが、肝心の事業構造については「健康・環境機器と液晶が成長ドライバーだ」と宣言し、収益の柱に経営危機の原因となった液晶を掲げ続け、収益構造の抜本的な改革や不振事業の整理に踏み切る決断をしなかった。
幸か不幸か、高橋社長の就任1年目は液晶事業が復調した影響で全体も黒字転換を達成した。このことが逆に液晶事業を含めた改革も遅らせたともいえる。
関係者は「社員がやる気を出せば結果が出ると奮起を促し続けた。ボトムアップに期待し過ぎて、経営トップの本来の仕事である経営判断を置き去りにした結果、構造改革が遅れた」と指摘する。
/
http://www.sankei.com/west/news/160324/wst1603240002-n4.html
2016.3.24 15:00
【経済裏読み】
創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか
(4/4ページ)
企業風土改革や社員とのコミュニケーションは平時には効果的だったかもしれないが、経営危機という非常時には強権を発動してでも抜本改革に手を打つ必要に迫られる。その経営トップの本来の仕事である経営判断が遅れたこともあり、一昨年秋から液晶事業が再び不振になると本体も経営危機に陥った。
さらに主力取引銀行から業績の浮き沈みの激しい液晶事業の切り離しを求められても経営者としての決断を先送りし、売上高の3兆円規模をいたずらに追ってしまった。
そして、立て直しが急務だった液晶事業の善後策も放置して「液晶さえなければ…」と切り離すしかない状況に追い込んだ。
高橋社長は昨年10月、経営の優先順位を間違ったとして、社員を前に「けったいな文化である過去の破壊に注力していたことは私の大きな反省」と懺悔(ざんげ)した。
こうして創業者精神の伝道師自らが理念に背く結果になったことが自主再建の断念につながったのかもしれない。
/