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うめのりゅうじ-梅野隆児



うめのりゅうじ-梅野隆児
  • 梅野隆児
  • 佐野研二郎

  1.  佐野研二郎は仲間内で選ばれただけで、本当のチャンピオンではないということ。だから、パクリ疑惑いっぱいの、オリジナリティの全くない問題デザイナーでも通ってしまった。事務局が面倒くさがって仕事をさぼって安直な選考手順で済ませたのだ。組織委員会はどこからどこまで問題が多い。



http://www.nikkansports.com/general/news/1527562.html

五輪エンブレム、梅野隆児氏が選考方法に問題提起
 

[2015年8月24日8時56分 紙面から]

梅野隆児氏がツイッターで公開した五輪エンブレム(ツイッターから、一部加工)
    梅野隆児氏がツイッターで公開した五輪エンブレム(ツイッターから、一部加工)

    五輪エンブレムの選考コンペに疑問を呈した梅野隆児氏

 2020年東京五輪の公式エンブレムの酷似疑惑で揺れる中、フリーデザイナーの梅野隆児氏(47)が11日にツイッターで公開したエンブレムが話題となっている。「すてきなデザイン」「躍動感と勢いを感じる」などと称賛され、2万以上のリツイートの反響を呼んだ。梅野氏は、佐野研二郎氏のエンブレムを評価する一方で、参加資格が限定されていたデザインコンペについての問題点を指摘した。

 「攻めてきたな。これ良いじゃん」。梅野氏は佐野氏のシンプルで先進的なエンブレムを見たとき、直感的に感じた。しかし、発表直後から批判的な世論の声が多かったことに同じデザイナーとしてショックを受けるとともに、佐野氏の攻めたデザインにある種の物足りなさも感じたという。

 そんな思いが、自身でエンブレムを作るきっかけとなった。8月11日に、「ぼくのかんがえた東京五輪エンブレム」と題しツイッターに公開すると、またたく間に話題になりリツイートは2万3000回を超えた。

 1時間で作ったエンブレムは、招致ロゴで好評だった桜をモチーフに、円や左右対称の安定感、色彩的な明るさを家紋のような伝統的な文様で表現した。これには、2つの皮肉が込められているという。1つは、「皆さんは、こういうのが好きなんでしょ」という、世論に向けたもの。もう1つは、どこか権威的に見え、逆三角形の不安定なフォルムで見る人に緊張感を与える、佐野氏のエンブレムに対してだったという。

 「日本中のデザイナーの英知を結集したものとは言えないと思う」。梅野氏は公開したことについて、選考方法への問題提起の意図があったことを明かした。

 今回のエンブレム選考には参加資格があった。東京ADC賞など国内外の7つのデザインコンペのうち、2つ以上を受賞していることが条件だった。梅野氏は、「フルオープンのコンペではなく、事実上の指名コンペみたいなものだったのです」と指摘した。五輪招致ロゴのデザイナーの島峰藍さんでさえ、参加資格がなく、招待参加もなかった。梅野氏は、「選手だってフェアに戦って下から選ばれてくるもの。なのに、エンブレムは門前払いがある。五輪は参加することに意義があると言われているのに」と、思いを口にした。

 また、梅野氏は「参加資格に含まれる賞は広告系のものが多く、産業系のデザイナーが置き去りにされている」と、別の問題点も指摘する。デザイナーには広告系のほかにも、プロダクトデザインや、建築・環境デザイン、フォントデザインなどの産業系のデザイナーがおり、無名でも日本のプロダクトなどを支える優秀な人材がそろっているという。梅野氏は、「産業デザインを支えたり、暮らしの中で人が美しく便利に暮らせるように頑張っているデザイナーも大勢おり、彼らも優れたロゴデザインができることを忘れないでほしかった」と話した。【上岡豊】

 ◆梅野隆児(うめの・りゅうじ)1967年(昭42)静岡県生まれ。多摩美大卒業後、デザイン会社に就職。2000年に独立・起業し、大手住宅メーカーや家電メーカーのウェブサイトなどを手掛ける。現在はフリーデザイナー、イラストレーターとして活躍。

 ◆五輪エンブレムの募集要項(一部抜粋) エントリー期間は14年9月12日~10月10日で、提出期間11月4~11日までだった。応募資格は、東京ADC賞、TDC賞、JAGDA新人賞、亀倉雄策賞、ニューヨークADC賞、D&AD賞、ONE SHOW DESIGNのうち、過去に2種以上受賞(佳作対象外)しているデザイナー・グラフィックデザイナー・アートディレクター。当選作品に対する賞金・エンブレム制作及び著作権譲渡対価は100万円。副賞として開会式へのご招待だった。