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たかはしひろお-高橋広夫さん


たかはしひろお-高橋広夫さん

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何があったのか?

遺族でなくても誰でも疑問が湧く。

疑問を解くには医師として2回診察した人の説明が欠かせない。 ニュース記事から推測する限りでは、担当した医師としての説明責任を全く果たせていないように見える。

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非があるとした担当医。保健所側の責任は大きくないと思っていたが、ニュースに記載された県健康推進課・相川広一の冷酷なコメントを見ると、患者に寄り添う姿勢を全く見せない態度の延長には、保健所の対応も相当非常識だったのではないかと疑念が湧く。

組織を守る姿勢が表に出て、人の命を救う本来のミッションを自分で踏みにじっているようだ。組織に問題があることを自分で白状しているのではないか。

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遺族が残した経緯を見ると、全て結果論ではあっても、医療側の対応は不適切そのものだ。

単身赴任中と言う不幸な状況が手伝っているとは言え、 11月20日(金)39度の熱を確認した段階で既に手遅れ。家族がそばにいれば、すぐに医者に運んだだろう。救急を呼ぶことも出来た筈。同僚あるいは研究室スタッフが何をしていたかも気になる。その日は大事な用事があって、翌日の通院診察で、周囲も自分も納得させていたのだろうか。39度の熱が出たことを聞かされたら、離れているとは言え、遺族には気の毒だが、普通の状況ではなかったに違いない。

倦怠感を自覚した16日から20日までの5日間の周囲のケアがどうだったか。コロナ禍で日本中が揺れている中で、誰も何も気づかない、気にしない等は有り得ない話だ。

此処までの状況・情報を踏まえて、21日午前の診察で、担当医がどのような判断をしたのか。初めて、専門家と接した訳で、ここが最後の砦。

結果は大外れ。藪も藪。大藪医者ではなかったか。この医者の言い分は絶対に聞いておかなければいけない。この人の判断が決定的だったのだから。

PCR検査を高橋さんが断ったことは有り得ない。なんの提案もしなかったのか。

2回目の診察でもコロナではないと念押ししたような話が別に流れていたが、この見損じは医療事故またはそれ以上のレベルではないか。

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コロナがなぜ厄介か。医療関係者ならコロナの常識の1つとして、必ずしも重症化のプロセスを得ないで鳩首することがあるという事実。死に至るケースは重症化プロセスを経由する件数より、中等症からの急死する件数の方が多いという事実。

高橋さんは喫煙歴があったかどうかも気になる。あれば、更に注意深い態度が求められるからだ。

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【関連】

金沢大学准教授コロナ急死事件の裏側



https://www.tokyo-np.co.jp/article/72660

PCR検査を断られた男性、死後に陽性判明…妻「入院できたら夫は助かった」

2020年12月6日 08時41分
 死後に新型コロナウイルス感染が確認されたとして、石川県が11月27日に発表した金沢市の男性は、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を希望したが受けられなかったことが、本紙の取材で分かった。男性には、ぜんそくの疾患があったという。(堀井聡子)

 この男性は金沢大薬学系准教授の高橋広夫さん=享年42。妻(43)や知人の話では、高橋さんの自宅は県外にあり、金沢市内に単身赴任していた。11月16日に強い倦怠感があり、自宅療養中の20日には39度台の発熱があった。21日に医療機関を受診したところ、インフルエンザの検査は陰性で、薬を処方された。
 本人は「近くの医院」と話していたという。妻や知人とのメール記録によると、高橋さんは21日、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を受けたいと伝えたが、「かかりつけ医の判断がなければ検査は受けられない」と告げられたという。
 通院後、熱は37度台に下がったが、せきやのどの痛みが出たため、3連休明けの24日に同じ医療機関を再受診した。25日朝、妻がチャットでメッセージを送ったが返信がなかった。何度電話してもつながらなかったため、知人を通じて金沢大に連絡。26日に職員が自宅を訪れると、既に死亡していた。
 その後、保健所によるPCR検査で陽性が判明した。死亡を証明する死体検案書によると、死因は「不詳の内因死(病死)」。直接死因に関係しないが、影響を及ぼした傷病名として「COVID―19(新型コロナ)陽性」と記されていた。
 妻は本紙の取材に、高橋さんがPCR検査を受けられなかったことに「検査が間に合い入院できたら、夫は助かった」と悔やんだ。さらに「検査するかどうかの判断が、医師に限られていることは良くない。ちょっとでも具合が悪いと思ったら、すぐ検査を受けられるようにしてほしい」と訴えた。高橋さんは24日、妻に「自宅近くの医院で、コロナではないと言われた」とのメッセージを残していたが、医療機関名は告げていなかった。
 厚生労働省はぜんそくについて、コロナの重症化リスク因子に入れていないが、医師によると、コロナでぜんそくが悪化する可能性があるため、一般の人より慎重な診察が求められるという。
 高橋さんは生物工学が専門。中でも遺伝情報など膨大な数値データを解析する分野で、優秀な若手に研究費を助成する文部科学省の「卓越研究員」に選ばれていた。妻は「とても明るく、いつも全力で頑張る前向きな人。家族のことも大好きでした」としのんだ。
 

◆石川県「検査は医師の判断必要」
 高橋さんが受診相談センターにPCR検査を希望していたことについて、県健康推進課の相川広一課長は「個別の案件は把握していない」とし、「センターは通常通り対応した。検査するかは患者を診た医師が判断することだ」と話した。



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